デイリー経済情報

2025年9月19日の経済情報まとめ|株式・債券・為替・金

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経済・金融ニュースは毎日あふれていますが、「結局どの情報が重要で、なにが相場が動かしているのか」を短時間で把握するのはなかなか大変です。

このブログでは、ブルームバーグやロイターなど信頼できる海外メディアを情報源に、日米を中心に要人発言や経済指標といった重要な経済ニュースをピックアップし、情報を読みやすく再構成してお届けしています。単なるニュースの要約にとどまらず、投資やトレードに活かせるポイントを意識しています。

例えばこんな方におすすめです:
・忙しくてニュースをじっくり読む時間がない方
・トレードにファンダメンタルズ分析を取り入れたい方
・経済ニュースの見方を効率よく学びたい方

記事を読むことで、情報収集の手間を減らしつつ、投資判断や知識の整理に役立てることができますので、ぜひ日々の情報収集にご活用ください。

今回は、2025年9月19日の経済情報(株式・債券・為替・金)についてポイント解説します。

米国株式市場

  • 主要3指数がそろって最高値更新、S&P500は3週連続上昇
  • FRB利下げとAI関連株の上昇が主な支援材料
  • 景気後退懸念は後退、強気相場は当面継続の見通し
  • 短期的な調整リスクと年内利下げ回数が焦点

株式市場の動向

  • S&P500:6664.36(前日比 +0.49%)
  • ダウ平均:46315.27(前日比 +0.37%)
  • ナスダック:22631.48(前日比 +0.72%)

主要3指数(S&P500、ダウ平均、ナスダック)がそろって続伸し、最高値を更新しました。

週間でもプラスを維持し、S&P500とナスダックは3週連続上昇となりました。

S&P500は4月安値からの上昇で時価総額が15兆ドル増加し、強気相場が継続しています。


上昇要因

FOMCの利下げ実施と追加利下げ期待

FRBが0.25%の利下げを決定し、景気後退ではない環境下での金融緩和が株価の下支えに。

年内追加2回の利下げ期待がなお残り、リスクを取る動きを誘発しました。

AI関連銘柄の上昇

特に大型テクノロジー株が市場をけん引し、投資家の強気心理を支えました。

企業収益見通しの改善

景気が底堅く推移し、企業業績に対する楽観が広がったことが株価を押し上げました。


株式市場の全体総括

19日の米国株式市場は、FRBの利下げ実施と景気後退懸念の後退、AI関連を中心とした企業収益への期待感を背景に、主要3指数がそろって最高値を更新しました。

とりわけテクノロジー株への資金流入が続いており、投資家心理は依然として強気です。

ただし、バリュエーションの割高感や短期的な調整リスクが意識されつつあり、今後は追加利下げのペースと企業業績見通しが相場の焦点となる見通しです。


米国債相場

  • 米国債は下落、利回りは3日連続で上昇
  • パウエル議長の慎重姿勢で急ピッチな利下げ期待が後退
  • 年内2回の利下げ観測は残存、ただしデータ次第でペース鈍化も
  • 10月FOMCでの25bp利下げ確率は91.9%
  • 今後は雇用・インフレ指標とFRBスタンスが相場のカギ

国債相場の動向

  • 30年債利回り:4.75%(+0.46%)
  • 10年債利回り:4.13%(+0.61%)
  • 2年債利回り:3.57%(+0.22%)

米国債は下落(利回りは上昇)。

10年債は3日連続で利回り上昇となり、週間ベースでも国債価格は値下がりしました。


利回り上昇要因

FOMC後のポジション調整と積極利下げ期待の後退

17日に0.25%の利下げが実施されたが、パウエル議長が「会合ごとに判断する」と発言。

これにより、市場が期待していた急ピッチな利下げ観測が後退し、国債が売られました。

金利スワップ市場は年内2回の追加利下げをなお織り込み

ただし、FOMC自体は市場の強気な利下げシナリオを追認しなかったため、失望感が一部で広がりました。


国債市場の全体総括

19日の米国債市場では、FOMCによる0.25%利下げ決定後も国債売りが続き、主要な利回りはそろって上昇しました。

背景には、パウエル議長が追加利下げについて慎重姿勢を示し、市場が期待していた急ピッチな金融緩和シナリオが後退したことがあります。

とはいえ、金利スワップ市場では年内2回の利下げ観測が残り、FRB当局者も労働市場支援を理由に追加緩和の可能性を示唆しており、利回りの上昇基調は一時的との見方も根強いです。

今後は雇用・インフレ指標と10月FOMCでの政策判断が焦点となります。


為替市場(ドル円相場):FOMCを控え方向感に欠ける展開

  • ドル円は 147.98 とほぼ横ばい
  • ドル買い要因:米金利上昇、FRBの急速緩和後退、米景気の底堅さ
  • 円買い要因:日銀会合でのタカ派的要素による円買い
  • 双方向の材料が拮抗し、方向感のない展開
  • 当面は米金利動向と日銀の追加シグナルが相場の焦点

為替市場(ドル円相場)の動向

  • ドル円:147.98(-0.01%)

為替市場ではドル円相場はほぼ横ばいで推移しました。

日中は一時的に円高に振れた場面もあったが、ニューヨーク時間には再びドル買いが入り、最終的には方向感に欠ける展開で終えました。


ほぼ横ばいの要因

ドル買いと円買いの要因が拮抗し、方向感が出なかったことが主要因です。


ドル買い要因

FRBの段階的利下げ観測と金利差維持

FOMCが利下げを決定したものの、パウエル議長が「会合ごとの判断」と発言したことで、急速な緩和観測が後退。

米10年債利回りが 4.13%(+0.61%) と上昇し、金利差を背景にドル買い需要が維持されました。


円買い要因

日銀の政策据え置きとタカ派的要素

日銀は政策を据え置いたが、審議委員2人が利上げを主張したことがタカ派的と受け止められ、一時的に円買いが入りました。

ETF売却方針の決定も金融緩和縮小の一環とみなされ、円の下支え要因となりました。


為替市場の全体総括

19日の為替市場では、ドル円は147円後半で方向感を欠く展開となりました。

FRBの利下げ決定を受けつつも、パウエル議長の慎重なスタンスや米金利上昇がドル買い要因となった一方、日銀会合でのタカ派的要素の円買いが相殺要因となりました。

結果として、ドル買いと円買いが拮抗し、相場は横ばいで引けました。


ニューヨーク金相場

  • 金は+1.1%の反発、高値圏のレンジ内での押し目買いが優勢
  • 上昇要因:年内追加利下げ観測/不確実性ヘッジ需要
  • 下押し要因:ドル高と米金利上昇が重しになったが、資金流入がそれを上回った
  • 当面の焦点:次の雇用・インフレ指標とFOMCスタンスが3,700ドル突破とカギとなる

金相場の動向

  • 金スポット:3683.40ドル(+1.1%)

3営業日ぶりに反発。

直近高値(~3,700ドル近辺)を前に、上昇後の「値固めレンジ」にある中での押し目買い優勢。


上昇要因

緩和継続への期待(政策シナリオ)

FOMCは25bp利下げ後も年内追加利下げをなお2回程度織り込み。

将来的な金利低下観測が、金の機会コスト低下→需要押し上げに。

※この日はドル指数が小幅高、米金利も続伸と逆風だったが、上記のポジショニング/ヘッジ需要が勝った格好。


金市場の全体総括

金相場は、FOMCの初回利下げを受けた“過度なハト派化期待”の巻き戻しで一時軟化していたが、年内の追加利下げ観測が根いこと、および政策・地政学面の不確実性ヘッジ需要に支えられて反発した。

足元ではドル高・米金利上昇という逆風が残る一方、年内さらなる緩和シナリオと継続的な資金流入が下値を固めており、次の政策・指標(雇用、インフレ)を待つ展開となっている。


今回は、2025年9月19日の経済情報(株式・債券・為替・金)をついて押さえておきたいポイントに絞って整理しました。今後も重要な発言や経済指標などを分かりやすく整理してお伝えしていきます。

出典:
ブルームバーグ:【米国市況】株が最高値更新、企業業績を楽観-円は上げ縮め148円付近
ロイター:NY市場サマリー(19日)ドル上昇、利回り上昇 株主要3指数上昇

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