デイリー経済情報

2025年9月25日の経済情報まとめ|株式・債券・為替・金

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経済・金融ニュースは毎日あふれていますが、「結局どの情報が重要で、なにが相場が動かしているのか」を短時間で把握するのはなかなか大変です。

このブログでは、ブルームバーグやロイターなど信頼できる海外メディアを情報源に、日米を中心に要人発言や経済指標といった重要な経済ニュースをピックアップし、情報を読みやすく再構成してお届けしています。単なるニュースの要約にとどまらず、投資やトレードに活かせるポイントを意識しています。

例えばこんな方におすすめです:
・忙しくてニュースをじっくり読む時間がない方
・トレードにファンダメンタルズ分析を取り入れたい方
・経済ニュースの見方を効率よく学びたい方

記事を読むことで、情報収集の手間を減らしつつ、投資判断や知識の整理に役立てることができますので、ぜひ日々の情報収集にご活用ください。

今回は、2025年9月25日の経済情報(株式・債券・為替・金)についてポイント解説します。

米国株式市場

  • 米株式市場:3日続落、主要3指数すべて下落
  • S&P500予想PER22.9倍で割高感が意識される
  • FRBの利下げ時期への不透明感が投資家心理を圧迫
  • 米10年債利回り4.17%と金利上昇も株価の重しに
  • 景気指標は堅調だが、利益確定売りが優勢となり株価は調整で下落

米国株式市場の動向

  • S&P500:6604.72(-0.50%)
  • ダウ平均:45947.32(-0.38%)
  • ナスダック:22384.70(-0.50%)

この日の米国株式市場は3日続落となり、主要3指数すべて下落しました。

株式市場全体で利益確定の売りが広がりました。


下落要因

株価バリュエーションの高さ

S&P500の予想株価収益率(PER)は22.9倍と、過去の平均水準と比べても高い水準にあります。

一部の市場関係者は「良いニュースはすでに株価に織り込まれている」との見方をしており、割高感への警戒から利益確定売りが出たと思われます。

FRBの金融政策への不透明感

第2四半期GDPは3.8%増と好調でしたが、FRB内部では追加利下げをめぐり意見が分かれています。

「利下げがどのタイミングで実施されるのか」について判断が難しくなり、様子見ムードが広がりました。

金利上昇の影響

米10年債利回りは4.17%(+0.56%)と上昇し、債券の利回りが高まることで株式の投資魅力が相対的に低下しました。


米国株式市場の全体総括

この日の米株式市場は、景気の底堅さを示す経済指標が発表される一方で、株価の割高感とFRBの金融政策に対する不透明感が重なり、3日続落となりました。

GDPや雇用統計は米経済の強さを示したものの、利下げ見通しがはっきりしないことが投資家の心理を冷やし、幅広いセクターに売りが広がりました。


米国債市場

  • 米国債価格は下落、利回りは上昇(特に2年・10年債)
  • 4-6月期GDPと雇用指標が予想以上に強く、景気の底堅さを確認
  • FRBの10月利下げ観測が92% → 83.4%に低下
  • 短期・中期ゾーン中心に売られ、イールドカーブがより平坦化

米国債市場の動向

  • 米30年債利回り:4.75%(-0.02%)
  • 米10年債利回り:4.17%(+0.56%)
  • 米2年債利回り:3.65%(+1.36%)

この日の米国債市場では国債価格が下落し、特に短期から中期の国債で売りが強まり、利回りが上昇しました。

長期債はほぼ横ばいでしたが、短期・中期の金利が大きく上昇したため、イールドカーブ(期間ごとの金利差)がより平坦化しました。

景気の強さを背景に短期金利が上がっているが、長期金利は将来の景気減速を見込んで伸びにくい。つまり「足元は強いが、将来は不透明」という市場心理を反映しているものと思われます。


利回り上昇要因

米経済指標の強さ

4-6月期GDPが3.8%増に上方修正され、米経済が予想以上に強いことが示されました。

新規失業保険申請件数も21万8000件と、予想以上に減少し、労働市場の底堅さが意識されました。

景気が強いと利下げが急がれないため、国債は売られやすくなります。逆相関に動く利回りは上昇します。

FRBの利下げ観測の後退

金融緩和が遅れるとの見方を受けたことが、金利上昇要因となりました。

CMEフェドウォッチによると、10月の利下げ確率は92% → 83.4%に低下しました。


米国債市場の全体総括

この日の米国債市場では、予想以上に強いGDPと雇用指標を受けて利下げ観測が後退し、短期・中期債を中心に売りが強まりました。

その結果、金利は大きく上昇し、特に2年債と10年債の利回り上昇が目立ちました。

FRB内部では利下げを急ぐべきとの声と慎重な意見が分かれており、今後の金融政策の方向性は26日のPCE物価指数が重要な手がかりとなります。


為替市場(ドル円相場)

  • ドル円:149.79円(+0.60%)と大幅上昇
  • 東京市場:日銀議事要旨で一時円買いも、ドル買い戻しが優勢に
  • ニューヨーク市場:米雇用・GDP指標が予想以上に強くドル高加速
  • FRB内部:迅速な利下げ要求と慎重姿勢で意見が分かれる
  • 四半期末のドル需要も重なり、ドル円は149円台後半で取引終了

為替市場(ドル円相場)の動向

  • ドル円終値:149.79(+0.60%)

この日のドル円相場は大幅に上昇しました。

東京時間は一時円高が進んだものの、米国経済の強さを示す指標発表やドル買い需要の高まりを背景に、ニューヨーク時間にはドルが対円で強い動きを見せました。


東京為替市場の動向

東京市場では、日銀の7月会合の議事要旨が材料視されました。

議事要旨には「追加利上げのタイミングを逃さないように」という趣旨の発言が含まれており、円買いが一時的に強まりました。

ただし、四半期末に向けたドル買い需要(期末フロー)や、前週の日銀会合での利上げ観測を織り込んだ動きが一巡すると、ドルが買い戻されました。


ニューヨーク為替市場の動向

ニューヨーク市場では、米国の経済指標の好調さがドル買いを加速させました。

  • 新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、雇用の底堅さを示唆
  • 4-6月期GDP確報値が3.8%増に上方修正され、米経済の強さを裏付け

これにより、ドル指数は9月3日以来の高値を付け、ドル円は149円93銭まで上昇しました。

FRB内部では追加利下げをめぐり意見が分かれ、ミラン理事は迅速な利下げを主張しましたが、他の当局者(シュミッド総裁やグールズビー総裁)は慎重な見解を維持しました。


為替市場(ドル円相場)の全体総括

この日のドル円相場は、東京時間は日銀議事要旨を受けた円買いが一時的に優勢となりましたが、ニューヨーク時間に発表された米経済指標の強さがドル買いを促し、結果としてドル円は149円台後半まで上昇しました。

FRB内の利下げをめぐる意見対立はあるものの、米経済の底堅さと四半期末のドル需要が重なり、ドル高・円安の流れが続きました。


ニューヨーク金相場

  • 金価格は1オンス=3755.09ドル(+0.5%)に上昇
  • 株式市場の下落でリスク回避需要が高まる
  • ETF需要の急増が金価格を下支え(105億ドル流入で過去最高)

ニューヨーク金市場の動向

  • 金スポット価格:1オンス=3755.09ドル(+0.5%)

この日の金スポット価格は、前日比+0.5%と上昇しました。
株式市場の下落や金融政策の不透明感から、安全資産である金に資金が流入する展開となりました。


上昇要因

株式市場のリスク回避姿勢

米株式市場は主要3指数が3日続落となり、投資家の間でリスク回避ムードが広がりました。
株が下落すると、資金は安全資産である金に向かいやすくなります。

米経済の先行きへの不透明感

4-6月期GDPは3.8%増と好調でしたが、FRBの利下げ方針がまだ見えないことが投資家の警戒感を強めました。

ETF需要の急増

シティグループによると、世界の金ETFへの資金流入は月初来で105億ドルと過去最高を記録。
ETF需要の拡大は金価格を下支えする重要な要因です。


ニューヨーク金市場の全体総括

この日のニューヨーク金市場は、株式市場の下落によるリスク回避やETFを通じた投資需要の増加を背景に上昇しました。

米経済指標は堅調だったものの、FRBの利下げ方針の不透明さや世界経済の先行き懸念が投資家心理に影響し、安全資産としての金への需要が高まりました。

短期的には金利動向に左右される面もありますが、安全資産としての位置づけが強化される展開となりました。


今回は、2025年9月25日の経済情報(株式・債券・為替・金)をついてポイント解説しました。今後も重要な発言や経済指標などを分かりやすく整理してお伝えしていきます。

出典:
ブルームバーグ:【日本市況】株が連日最高値、輸出や銀行に追い風-超長期債が上昇
ブルームバーグ:【米国市況】ドル上昇して149円90銭台、指標堅調-株は割高感で続落
ロイター:NY市場サマリー(25日)米国株3日続落、ドル上昇、利回り上昇

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