デイリー経済情報

2025年10月2日の経済情報まとめ|株式・債券・為替・金

デイリー経済情報

経済・金融ニュースは毎日あふれていますが、「結局どの情報が重要で、なにが相場が動かしているのか」を短時間で把握するのはなかなか大変です。

このブログでは、ブルームバーグやロイターなど信頼できる海外メディアを情報源に、日米を中心に要人発言や経済指標といった重要な経済ニュースをピックアップし、情報を読みやすく再構成してお届けしています。単なるニュースの要約にとどまらず、投資やトレードに活かせるポイントを意識しています。

例えばこんな方におすすめです:
・忙しくてニュースをじっくり読む時間がない方
・トレードにファンダメンタルズ分析を取り入れたい方
・経済ニュースの見方を効率よく学びたい方

記事を読むことで、情報収集の手間を減らしつつ、投資判断や知識の整理に役立てることができますので、ぜひ日々の情報収集にご活用ください。

今回は、2025年10月2日の経済情報(株式・債券・為替・金)についてポイント解説します。

米国株式市場

  • 主要3指数が小幅高で揃って最高値を更新
  • エヌビディア・アップル・半導体関連が上昇、AI関連への期待継続
  • OpenAIの企業価値5000億ドル超えが市場心理を押し上げ
  • バフェット氏率いるバークシャーが97億ドルの大型買収を発表
  • 政府閉鎖は続くが「短期なら影響限定的」との見方で市場は冷静

米国株式市場の動向

  • S&P500:6715.35(+0.06%)
  • ダウ平均:46519.72(+0.17%)
  • ナスダック:22844.05(+0.39%)

この日の米国株式市場は主要3指数がいずれも小幅ながら上昇し、終値ベースで最高値を更新しました。

政府閉鎖が続くなかでも株式市場は底堅く推移しました。


上昇要因

ハイテク株の強気モメンタム

エヌビディア、アップル、ブロードコムなど大型ハイテク株が買われ、相場を押し上げました。

半導体関連の上昇を背景にフィラデルフィア半導体指数は+1.9%となりました。

特に、OpenAIの企業価値が5000億ドル規模に拡大したとの報道がAI関連への楽観を強め、市場全体を支える要因となりました。

大型買収発表による投資家心理改善

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイがオクシデンタルの石油化学部門を約97億ドルで買収すると発表。

バフェット氏の積極姿勢が、市場に前向きな印象を与えました。

政府閉鎖リスクの影響が限定的との見方

政府機関閉鎖は2日目に入りましたが、市場の多くは「短期であれば大きな影響はない」との見方があることから、買いが優先されました。

しかし、トランプ大統領の「数千人規模の政府職員削減検討」が懸念され、上値は重い状況です。


米国株式市場の全体総括

この日の米国株式市場は、政府閉鎖が続く不透明感の中でも、ハイテク株とAI関連の勢いが投資家心理を押し上げ、主要3指数が最高値を更新しました。

さらに、バフェット氏による大型買収発表が市場に安心感をもたらしました。

政治リスクは残るものの、「短期閉鎖なら影響限定的」との見方が広がっており、今は企業動向やAI関連の成長期待が相場を主導している状況です。


米国債市場

  • 米国債利回りは総じて低下傾向
  • 政府閉鎖で経済統計が発表されず、取引量が減少
  • 経済統計の延期で投資家は債券を選好、利回り低下を後押し
  • 10月の0.25%利下げを行う確率は約90%

米国債市場の動向

  • 米30年債利回り:4.69%(-0.41%)
  • 米10年債利回り:4.08%(-0.33%)
  • 米2年債利回り:3.54%(+0.12%)

この日の米国債市場では、利回りが長期金利は下がった一方で、短期の2年債は小幅に上昇し、金利動向が分かれる展開となりました。


利回り下落要因

政府閉鎖による統計発表の停止

本来発表されるはずだった失業保険申請件数が延期となり、市場参加者が売買を控えました。

その結果、取引量が減り、少ない取引でも金利が大きく動きやすくなりました。

雇用統計の発表が見送られる可能性が高まり、労働市場の実態を把握するのが難しくなっています。

一部関係者からは、代わりに来週発表予定の地区連銀経済報告(ベージュブック)に注目との声がありました。

利下げ観測の強まり

労働市場の減速が意識される中、FRBが景気を下支えするために10月の0.25%利下げを行う確率は約90%と市場で見られています。

この見方が長期債利回りを押し下げました。


米国債市場の全体総括

この日の米国債市場は、政府閉鎖によって経済統計の空白が生じたことで方向感を欠き、わずかな取引で利回りが大きく動く展開となりました。

雇用統計の発表が遅れる見通しから、市場は慎重に債券を買い進め、特に長期債利回りが下落しました。

しかし、市場はFRBが年内に利下げを実施するとの見方を維持しており、国債は依然として買われやすい環境にあります。


為替市場(ドル円相場)

  • ドル円は147.28円で取引を終え、5営業日ぶりに反発
  • 東京市場:ドル安一服、内田日銀副総裁の発言で一時円高もすぐ戻す
  • ニューヨーク市場:欧州時間に146.60円まで下落後、ドル買いで147.51円まで反発
  • しかし、米政府閉鎖や統計延期の不透明感が残り、ドルの上値は依然重い

為替市場(ドル円相場)の動向

  • ドル円終値:147.28(+0.14%)

この日のドル円相場は、147.28円で取引を終え、5営業日ぶりに反発しました。

前日まで続いていたドル安・円高の流れが一服し、ドルが買い戻されました。


東京為替市場の動向

東京市場では、ドル円は147円前半で小幅な値動きとなりました。

米政府閉鎖や弱い経済指標(ADP雇用統計やISM製造業景況指数)を受けたドル売りの流れは一旦落ち着いた状況でした。

日銀の内田副総裁の発言をきっかけに、一時146円90銭まで円高に振れましたが、その後はすぐにドルが買い戻されました。


ニューヨーク為替市場の動向

ニューヨーク市場ではドルが反発しました。

欧州時間には一時146円60銭まで下落しましたが、その後ドル買いが強まり、147円51銭まで上昇しました。

ドル買いの背景には、前日まで続いたドル安の修正や、米国債利回りの低下を受けたポジション調整がありました。

ただし、米政府閉鎖による政治リスクや、重要経済指標の発表延期懸念が残っているため、ドルの上値は限定的でした。


為替市場(ドル円相場)の全体総括

ドル円相場は、東京・ニューヨークともに前日までのドル安基調が一服し、反発しました。

背景には、連続したドル売りに対する反動買いや、市場のポジション調整があります。

ただし、米政府閉鎖による統計発表の遅延や政治リスクがくすぶっており、ドルの上値は重いままです。

市場は今後のFRBの利下げ観測と米政府の動向を慎重に見極めながら、方向感を探る展開となっています。


ニューヨーク金市場

  • 金スポット価格は1オンス=3856.90ドル、6営業日ぶりに反落
  • ドルの反発が金の割高感を強め、売り圧力に
  • 直近の急騰で「買われ過ぎ」水準、利益確定売りが増加
  • 米政府閉鎖リスクは残るが、短期的には調整局面

ニューヨーク金市場の動向

  • 金スポット価格:1オンス=3856.90ドル(-0.2%)

この日の金スポット価格は、1オンス=3856.90ドルと前日比0.2%下落しました。

これまで6営業日連続で最高値を更新してきましたが、この日は利益確定の売りが優勢となり、相場は反落しました。


下落要因

ドルの反発

ドルが対円や主要通貨に対して買い戻され、ドル高が進んだことで、金の割高感が意識されました。

通常、ドル高は金の価格を押し下げる要因になります。

利益確定の売り

直近で金は急上昇を続けており、「買われ過ぎ」の水準にありました。

そのため、投資家が一度利益を確定させる売りが増えました。

安全資産需要の一服

米政府閉鎖をめぐるリスクは続いていますが、短期的には株高やドル反発がリスク回避の動きを抑え、金買いの勢いが弱まりました。


ニューヨーク金市場の全体総括

金相場は6日ぶりに反落しました。

背景には、前日までの急騰に対する利益確定売りや、ドルが買い戻されたことで割高感が強まった点があります。

米政府閉鎖をめぐる不透明感やFRBの利下げ観測が続いているため、中長期的には金への投資需要は根強いものの、短期的には上昇一服感から調整局面に入りやすい状況です。


今回は、2025年10月2日の経済情報(株式・債券・為替・金)をついてポイント解説しました。今後も重要な発言や経済指標などを分かりやすく整理してお伝えしていきます。

出典:
ブルームバーグ:【日本市況】日経平均が5営業日ぶり反発、10年入札弱めで債券は下落
ブルームバーグ:【米国市況】政府閉鎖2日目も株上昇、ハイテク勢い衰えず-ドル反発
ロイター:NY市場サマリー(2日)株3指数最高値、ドル上昇・利回り低下

タイトルとURLをコピーしました